STEP.3

コンピュータ化するアプローチ。

これは実際にあった話です。

長い間、ある業務を一人で担当していた社員が、家庭の都合で退職することになりました。会社はその業務を、その社員一人に任せきりにしていたため、業務のことを知る人がいません。 しかも毎月1回、定期的に行う操作があり、その業務を止めることができません。その部署の責任者は緊急会議を行い、対応を協議しました。

仕事の内容から、コンピュータ化できそうです。今までその社員が正確に仕事をこなしていたために、コンピュータ化をしてこなかった業務です。 その部署の管理職は、即座に経営に報告をして、コンピュータ化の許可と予算を得ることができました。退職日まで時間がありません。 取引のあるソフトハウスに連絡し、急ぎ打ち合わせを行う約束をしました。緊急開発の始まりです。

結果として関係者の努力が実り、その業務を円滑に処理するシステムができあがりました。 担当社員に操作していただき「私のやってた仕事と同じ動作をする」という評価を得て、無事に業務をコンピュータに引継ぎました。

目標を決める.

コンピュータ化には、目標が重要です。仕様はシステムエンジニアが提案できますが、目標は依頼者が決めなければなりません。 目標がはっきりしないと、意図しないシステムが出来上がる可能性が大きいです。 目標は大まかなものでも構いません。伺った目標を基に、システムエンジニアは自身の経験から想像を膨らませ、目標を深掘りしていきます。

冒頭の緊急開発の目標は、『退職する社員と同じ処理を行うプログラムを作る』でした。とてもわかりやすい目標だと思います。

入力と出力を考える.

システムには、入力と出力があります。目標が決まれば、どの様なデータが入力として必要で、どの様な結果を出力するべきか分かってきます。 外部機器と接続したい場合は、その機器の通信仕様を用意します。また、入力したデータを目標に合わせて処理を行い、 結果として帳票やグラフを出力するなど、決まった定型がある場合は、あらかじめシステムエンジニアに伝えましょう。

入出力のデザインは、大枠のみを伝えてシステムエンジニアに設計してもらうこともできます。

仕様作りをSEに任せる.

目標および入出力が決まったら、システムエンジニアに設計書を作成してもらいます。 システム全体を記述した『基本設計書』が、顧客とシステムエンジニアの共通認識となり、これから制作するプログラムの基礎となります。

基本設計ができたタイミングで提出される見積書が正確な金額となりますので、基本設計書と共に正式見積を提出していただくといいと思います。

仕様ができたら.

仕様ができたら、この後はシステムができあがるまで、システムエンジニアに任せることになります。 システムができたら、『基本設計書』の通りか十分に確認します。もし、設計書と異なる場合は、システムエンジニアと協議を行い、修正をしてもらいます。

システムの作られ方に、ソフトウェアの開発工程を紹介します。工程を理解すると、開発依頼の不安が減ると思います。

どうしていいかわからない場合.

お近くのソフトハウスに相談されるといいと思います。「自社向けのシステムを作りたい」と相談すれば大丈夫です。

ソフトハウスの中には『技術者派遣』しかやっていない会社もあり、中小企業向けの業務システムを得意としない会社もあります。なかなかいいソフトハウスが見つからない場合は、ティアーズコンピュータにご連絡ください。 多くの中小企業向け業務システムを手掛けた経験があり、お手伝いできることもたくさんあります。ティアーズコンピュータではシステムエンジニアがご相談に乗りますので、契約を急ぐようなアプローチはとりません。 (正確に言えば、営業が下手です。)ご安心してご相談ください。

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